逆子
妊娠・出産は完璧に設定されたシステムであり、しっかりと決められたプロセスが存在しています。
妊娠後期の赤ちゃんの位置や向きにも
しっかりとした決まりがあったり、
その場所に落ち着いていることが
正常で安全な出産のスタートになっています。
逆子はよくあることですが、そのほとんどが
帝王切開などの外科的処置になってしまいます。
母子の安全のためには仕方のないことですが、できれば手術は避けたいものです。
逆子になってしまう理由のほとんどは母体の構造的問題です。
その他、自然災害などの外からの影響やお母さんの精神的ストレスによる緊張まで様々なものがありますが、まず問題となるのがお母さんの体の構造的な部分です。
子宮の緊張や腹部の緊張、腰椎や骨盤の不具合など、赤ちゃんが定位置に居づらい状況がお腹の中に存在するために、安定した場所にいるのが不快になっていることが原因です。
34週以降は赤ちゃんの位置がほとんど固定してきます。
この時にお母さんに構造的不具合があると赤ちゃんが定位置におさまることができなくなります。
それまでの間は赤ちゃんがお腹の中を自由に動き回るためのスペースも十分にあるため問題にはなりません。
しかし体が大きくなり自由度が下がってくると、
いよいよ赤ちゃんは外の世界へ出る準備をしはじめます。
その時定位置の居心地が良くないと、しっかり頭を下にできなくなってしまい逆子になるのです。
昔から逆子に対しては、助産師さんや鍼灸師が手によって回す技を
持っていたり、逆子のお灸などをして改善してきました。
しかし最近ではその技を継いでいる人も減り、
またその存在を知る人も 少なくなりました。
逆子=帝王切開という流れも、それらの影響が大きいように感じます。
オステオパシーでは妊娠・出産のプロセスをしっかりとした解剖学・生理学・発生学的に捉えて安全で愛護的に元に戻す方法があります。
当院でも多くの逆子を診させていただいていますが、そのほとんどが無事に元に戻ってくれ、帝王切開を回避できました。
私は妊娠・出産はあくまで自然なかたちであるべきと考えており。
外科的手術はできるなら避けるべきであると思います。
先程も述べた通り、34週以降は赤ちゃんが自由に動き回れなくなってきます。
治療を希望される方は、26週以降で30週前後までに逆子が戻らない場合はなるべく早く施術にお越しください。
自然なかたちで出産することが最も大切であると思います。
逆子で悩んでおられる方のお力になれることに喜びを感じ、オステオパシーで逆子が治ることをもっと多くの方に知っていただきたいと思います。